9/09/2014

猟期 Hunting season

アラスカでは、9月は猟期。先週末の土曜日、午後10時頃、フェアバンクスでも北東にある山のほうからライフルの音が聞こえた。きっと、ヘラジカをねらっている人だろう。ヘラジカの味はどうですか?とたまに聞かれるが、これは本当に美味だと思う。少し獣くさい気もするし、脂肪のかたまりは噛み切れないことも多い。けど、たんぱくな感じのヘラジカ肉には独特の風味がある。日本の鹿肉とも似ていないこともないけど、同じ鹿だからという先入観かもしれない。次、食べたときに食味についてよく考えてみよう。

下の写真は以前に作ったヘラジカ・カレー。豚汁ではなく、「ムース汁」なるものを作った人がいると、ウィキペディア(ヘラジカの項)に書いてあったが、ちょっと対抗してみた。カレーにすると、獣くささがカバーされて(そもそも、そんなにきつい臭いではないが)、肉のうまみが引き立つ気がする。いつか、アサバスカン風ヘラジカ・スープのレシピ(?)を時間があるときに書いておこう。

ヘラジカ・カレー

先住民の人たちと狩猟にいくときは、早朝(朝5〜6時)、夕方(午後5時くらい)、夜(8〜10時)に出猟することが多い。実際、この時間帯になると、ボートで川を移動しているだけでも、ヘラジカに何度も出会う。一頭からたくさんの肉がとれることもあり、できるだけ川に近いところで狩猟すると、後で大量の肉を運び出すときに楽。あと、先住民の猟師たちは、ヘラジカをしとめたあと、1時間半ほど待つと肉の味がよくなると言っていた。

 ヘラジカは生存狩猟、スポーツ狩猟の両方にとって重要な種である。現在、アラスカの各地でヘラジカの頭数が減っていることが問題となっている。原因には諸説あるが、ひとつの説としては、クマや狼などの捕食者が増え過ぎて、ヘラジカをたくさん食べているからだという。そのため、アラスカ州の狩猟・漁撈局では、ヘリコプターを使って、クマを見つけて上空から射殺する「捕食者管理プログラム」をおこなっているとどこかで読んだ記憶がある。

今年は猟期の調査にいけない。残念・・・。

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